ひやりと冴えた感覚がしん と続いて、夜が来るまでに何を準備していたらいいかわかるような時期があった。

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上京した理由になったバンドを、もうやめようと決めて生まれた人生の溝みたいなその約2ヶ月は、それまでの人生で(他人からも価値があったかはともかく)いくらかの自分を削って賭けたから、やっとその量の時間をもらえた気がした。そう簡単にまた帰れると思わないけれど、未だに、本に入り込んだ時/映画を見た時/集中した時/あの時期と近い夜を通った時、またあそこに行くにはどうしたらいいのかな、とよぎる。

当時でさえ終わりかけは、かろうじて毎回必要事項を当ててギリギリ間に合う、みたいな日ばかりだったけど。

 

集めたピースで完成した絵をいつまでも飾らずに崩す。そのほうがいいといつも思う。自分の性格じゃそれしか選択肢ないと思ってしまう。これがパズルならしょうがないからって。寂しがりながらいつも。

 

今またピースを集めて直している最中だとしたら前回より数の多いパズルだろうな、と思って、この文章を打ってる。